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もしブラジルに行くなら田舎へー。J契約解除から南米挑戦した須藤右介さんインタビュー

2017/12/25

Jリーガーとしての道を断ち切り、待遇面でも下がると理解しながらブラジルに挑戦するー。
進学をせずに海外へチャレンジするケースは過去多くあれど、既にプロとして生活できる基盤が整っていながらにして、契約を解除し、さらにサラリーの落ちるところへトライするケースはそこまで多くはない。

須藤右介31歳。現在はユースの指導を熱心に行っている幕張にて、話を伺った。(取材=丸山龍也、プロなろ編集部)

 

 

須藤右介(すどう・ゆうすけ)1986年5月7日生まれ。東京都出身。ヴェルディユースから名古屋グランパスに加入し、そこから横浜FC、松本山雅とキャリアを重ねていたが、その後幼少期からの夢であった南米・ブラジルへ挑戦。引退後は名古屋時代の同期である本田圭佑が立ち上げたクラブのユースカテゴリで監督を勤める。183cm75kg。

 

 ブラジルは良かったです。最高です。


プロなろ:ブラジルにロマンを感じたと他のインタビューを読ませていただいたのですが、ロマンとは何でしょう。

須藤:サッカーの醍醐味というか、サッカーというのは何なのか?というのを知りたかったんです。

最初は楽しくてサッカーを始めるじゃないですか。でも楽しいサッカーってのは、段々苦しいサッカーに変わっていきますよね。特にプロになればお仕事になりますから、自分のやりたいことではないことも出てくると。

その中でどうやったら仕事を楽しめるんだろう?というのを考えていた頃に、サッカーが楽しかった時期によく見ていた国、つまりブラジルはどんなものなんだろうかってのを知りたくて、実際に行ってみようと思いました。

 

 

プロなろ:待遇などもJリーグに比べ、かなり落ちるとわかっていた上でトライされたと聞きましたが、不安はなかったんでしょうか。

須藤:先程の話につながるんですが、当時サッカーがおもしろくなかったんですね。給料は素晴らしいものを頂いてましたし、環境も最高のものを与えて頂いてたので、それに不満はなかったんです。でも、自分がその環境に順応しきれなかったと。

その状況でプレーさせて頂いていて、カッコイイ言い方になってしまうかもしれないんですが、それはチームの為にならないと思ったんです。来年自分はここにいても自分らしく出来ないかもしれないし、チームにとっても良い戦力にならないかも…と思ったのはひとつあります。

その中で、ブラジルかアルゼンチンに行きたいという自分の想いをクラブの強化部長の方に伝えて、自分勝手にはなってしまうと思うのですが、契約を途中で切らせてもらい、トライすることになりました。

 

プロなろ:ブラジルは良かったですか?

須藤:良かったです。最高です。

 

プロなろ:それ以前にブラジルへ行かれたことはあったのですか?例えば子供の頃など…

須藤:はじめて行ったのは、実は2009年でした。当時横浜FCでプレーしてた頃でしたが、オフにアルゼンチンとブラジルにサッカーというより旅行で行きましたね。セバスチャンという名古屋でプレーしてた選手がアルゼンチンにいて、彼を訪ねてから一緒にボカの試合を観に行きました。

 

プロなろ:そうなんですね!ヴェルディユースからグランパスに加入してますが、その時に海外へ行くというのは考えなかったんでしょうか。

須藤:まず目指していたのはずっとヴェルディのトップチームだったというのと、その頃から行きたいなという気持ちはもちろんあったのですが、当時からアルゼンチンやブラジルの映像はよく観ていたので、「今の自分じゃ行っても無理だな、通用しないな」と率直に思っていました。自分はボカに入るのがずっと夢だったのですが、当時観ていた頃のメンバーもかなり良くて、まだ日本で経験を積もうと思いました。海外は厳しいだろうなと感じていましたね。

その中で大学へ進学する話もあったのですが、名古屋から声をかけて頂いて、契約することになりました。

 

色々な相手と、色々な所で、色々なゲームをすることが必要。

プロなろ:須藤さんはブラジルに行ってから5ヶ月、書類の問題で全く試合に出られない中、「いざ出番が来た時にチームのためになれるように」と調整し続けてたそうですね。その5ヶ月はどういう思いだったのですか?それだけプレーできない中で、帰国する選択肢はなかったのですか?

須藤:正式には3ヶ月行って、その後ビザの手続のために一度日本へ帰ってきたのですが、若かったら我慢できず、そのまま日本に戻ってしまったかもしれません。

ただ、日本でのプロの経験があり、キャリアの中で試合に出られない時もありましたから、そういう時にプロとしてどうしなきゃいけないかというのを勉強出来ていたと思います。

サッカーは良いときの方が少ないですし、チャンスが来た時に一番良いパフォーマンスをし、監督に理解してもらって、チームの結果に繋がるようにというのを考えなきゃいけない…と、日本にいたときからずっと考えていました。

ましてやブラジルですから、言葉も完全にわかるわけではないし、出た時に求められてることができないと必要とされないですよね。だから戦術のミーティングも集中して聞いてましたし、正直準備をし続けることはかなりキツかったですけど、ずっと続けていました。

 

プロなろ:具体的に準備はどんなことにフォーカスされたんですか?

須藤:もちろんコンディションもそうですけど、チームのリズムに慣れるというか、チームが目指してることを言葉がわからないなりに早く理解して、しっかり実行できるように意識していました。

行った後だから何とでも言えるんですが、僕が行ってから最初の3ヶ月間で監督が2回変わったんです。でも2人目が来たときには「アイツを使いたいから登録関係の手続きを早く進めてくれ」と監督が言ってると聞かされていて、だから今の準備を続けていこうとは思えていました。

 

プロなろ:ソルティーロはトップにオーストリアのSVホルンがいて、どんどん良い選手を排出しようと試みてると思いますし、このグラウンド(※)など、最高の環境でトレーニングできてると思いますが、一方で海外でやっていくと劣悪な環境も多いと思います。須藤さんが現場で選手たちを指導する上で、何か意識されてることはありますか?
※この日は千葉県・幕張のZOZOPARK HONDA FOOTBALL AREAにて取材を行った。

須藤:今はまだ、リーグ戦は県の4部なんです。だから常にここで出来るわけではないですし、高校の土のグラウンドでやることも多いです。でもそれが逆に選手たちにとっては凄く良い経験になっていると思いますね。

この年代はいろいろな環境でサッカーをした方がいいです。ここだけでプレーし続けていると、様々なことに順応・対応できなくなってくると思います。

綺麗な芝でやれば全くイレギュラーもないと思いますが、例えば人工芝であれば球の回転でバウンドが戻ってくる時もあれば反対に進む時もありますよね。土であれば回転も何も関係なく、いきなり変な方向に跳ねることもあります。

そういう経験を積むことは絶対に必要なので、いろいろな環境でプレーすることは間違いなく必要なことだと思っていますね。

色々な所で色々な相手と、色々なゲームをすることで、自分のプレーがさらに磨かれると思うので、外に出ていって試合をすることはとても必要ですよね。

フォルランやダレッサンドロはぐちゃぐちゃでも一切ミスしない。

プロなろ:プロなろに来る選手の中には、実際に海外に行っても「グラウンドとか環境が悪かったので帰ってきました」という選手もいるのですが、やはり日本でずっと良い環境でやってると、どうしてもそういう選手が多くなるんですかね。

須藤:後は自分が何を求めるかではないでしょうか。良い環境で、良いレベルで、良いものをもらってプレーしたいのなら、やはりそれなりの選手にならないと無理です。上を目指してるからこそ、これは理解しておく必要がある思うんですけど。

僕もブラジルに行って良い環境でプレーしてたわけではないですが、実際に強豪クラブとかと試合をしたら、「やっぱり大金稼ぐ奴はこういうプレーするんだな」というのを身に沁みて感じました。

 

プロなろ:例えばインテルナシオナルとかですか?

須藤:そうですね。インテルなんて物凄かったですね。もう日本でのサッカーなんてお話にならないというか。

本当に田んぼみたいなグチャグチャな中で試合をしたのですが、例えばフォルランとかダレッサンドロとか代表クラスの選手は一切ミスしないです。ボール来たらピタッと止めて、ボールを蹴ったらピタッと合わせて・・・

もちろん、地面がびしゃびしゃで蹴れずに…ってことはあるんですけど、自分のところに来たボールは全てノーミスでした。

本田選手とか海外で戦ってる人はみんな、こういうのを相手にしてるんだなと。

僕はその時、トップオブトップの選手とやれたとは思うんですが、ちょっと僕のレベルではこれは無理だなと当時感じましたね。育ちから子供の頃の環境から、全く違うでしょうし。

 

プロなろ:ダレッサンドロとかめちゃめちゃ上手そうですね。

須藤:めちゃくちゃうまいです!!めちゃくちゃ(笑)本当に上手いです。

日本に来る外国人選手も、もちろんみんな上手いです。その中でも突出してるなと思ったのはフランサ(元柏)、ウェズレイ、マルケス(元名古屋)、マルチネス(C大阪)…みんな技術が高くて凄く上手いなと思いました。でも、マッチアップしたダレッサンドロは比べ物にならないぐらい上手でしたね。

でも彼らは絶対、良い環境だけでやってないので。アルゼンチンとかの物凄い環境で、例えば「この試合落とせないけど、相手チームの10番上手いからグラウンド荒らしといてやろうぜ」という世界でで育ってきてると思います。だから、プロの綺麗なピッチでミスなんて起きないと思うんです。「このレベルでどうやったらミスするの?」って思ってるはずです。

もう晩年だったので、ダレッサンドロもスピードは昔より落ちてたと思います。彼の得意なドリブルにも一回ついていきましたけど、それでも半端なかったです。

 

プロなろ:どうしたらダレッサンドロみたいな選手が日本でも出てくると思いますか?プロなろユーザーにはアルゼンチンやブラジルに行きたい!と問い合わせてくる選手も多いのですが。

須藤:うーん…やっぱりメンタルですかね。何が起きてもブレないメンタルは大切ですよね。

もちろん日本の選手たちにも、そういうメンタルはあると思います。

でも、ビザが出ないとか、労働許可降りないとか、そういう様々なトラブルがある時にも、とにかくピッチの中でコツコツ自分の仕事を毎日全うできる。そういうメンタルがあれば、あとは自分の持ってる技術を表現するだけですよね。それで評価されるか、もっと下のレベルだと判断するかは、向こうが決めることですから。

何が起きても動じないように踏ん張れるメンタリティですよね、それがあれば海外でも他のことでもなんだって出来ると思います。

須藤のいたブラジルの街並み

プロなろ:プロなろは、ユースからトップに上がれない子から、決してエリートではない子まで登録してくれているのですが、話を聞いてると同年代のプロ選手が活躍することで焦りがあったりもするようです。
例えば須藤さんの同期は本田圭佑選手で、一気にスターに上がって行った瞬間もあったと思うのですが、そういう経験から何かアドバイスなどはありますか?

須藤:僕だったらまさにあいつ(本田選手)ですよね。僕がブラジルに行った頃はもう彼がバリバリ世界で活躍してた頃でしたが、純粋にすげえなあと思っていました。ただ、それはあくまで彼に対して客観的に思ってたことで、自分と比べるものでもないですしね。

 

プロなろ:例えば、本田選手がVVVに行き始めたときはどうでしたか?自分の方が出来るのに、とか、逆に今の自分はこんなんじゃダメだなと思ったりとか…

須藤:今でも身体が動けば自分の方が出来ると思ってますよ。彼の内面の部分は本当に凄いですし、僕はあそこまでの強靭なメンタリティを持ち合わせてないので、勝負ってなるとまた結果は違うかもしれませんが、それは出会ったときから今までずっと変わらないです。

このままじゃダメだな…ってのもあんまり思わなかったかもしれないですね。

プロの世界で、自分が出来てるのか、出来てないか、ってのもわからないぐらいだったので、そんなことを気にしてる余裕もなかったのかもしれません。やべえとも思わなかったし、むしろ自分は他の人には出来ない経験をしてると思ってました。

彼が僕と同じ立場だったら、多分ブラジルに飛び込んでいないと思います。結果を残して、基盤も作って進んでるのは凄いと思いますし、それは彼にしか出来ない凄いことですよね。

でも、Jリーグを途中で辞めて、ブラジルに行って、また日本に戻ってくるっていう選択は、逆に彼には出来ないです。僕にしか出来ないことだし、それはそれで自分の自信になってますからね。

 

上手く行かない時、じっくり構えて待つというのは非常に大事。

プロなろ:海外にこれから行く、15歳から23歳ぐらいの選手にアドバイスはありますか。

須藤:自分に出来ることって少ないと思います。さっきお話したようにピッチで結果を出すことが一番で、与えられた中で自分は何が出来るのか、そのために準備と、あとはもちろんメンタルですよね。

それさえわかってれば大丈夫だと思います。

むしろ、海外に行くとなると、本当に書類関係のことだと思います。自分でできることって、おそらくほとんど何もないですよね。どうしてこの書類が出てこないんだろう?俺がなんかしたらどうにかなるのか?と思っても、まったくならないので、慌てないで、落ち着いて大きく構えてることじゃないですかね。

当たれる人には当たって、もし自分が進められることがあるならすぐにやって、あとは待つ、とにかく待つ。それを考えることですかね。

僕がブラジルに行った時は、すごい田舎の街のクラブだったので、大きな街に行かないと手続きが進められませんでした。ビザや書類のために、一緒に警察や役所に行ってくれたのはクラブの芝刈りをするおじさんで、要は何もわからないわけです。代理人でもフロントでもなんでもなくて。

 

プロなろ:凄い話ですね。どうしてその人がついてくることになったのでしょう。

須藤:最初、「明日の何時にここに集合してね、そしたら役所に連れて行くから」とクラブのスタッフに言われて、そのスタッフに一緒に行ってくれるの?って聞いたら、多分大丈夫だと思うよって言われたんです。

それでその日は家に帰って、翌日の朝に集合場所へ行ったら、そのスタッフではなく、いつも芝を刈ってるおじさんが車で待ってて(笑)

そのおじさんは、どこどこの受付に行って、この書類を出して、こういうものをもらって来て、とは説明されてるのですが、細かいことはわからないです。受付に着いたら着いたで、日本のように番号貰って待ってれば10分15分で全てが進んでいくことはないですから。もちろん海外は当たり前だと思いますけれどね。

そういう時に、とにかく構える。本当に何も進まなかったら自分が動いたり、自分は試合に出たいんだ!って真剣な気持ちを伝えることも時には大事…ってのもあると思うんですけど、逆にそれは向こうの人は嫌がると思うんです。日本人にとってはゆっくりでも、現地のリズムってあると思いますから、じっくり構えて待つってのは非常に大事なことだと思います。

むしろ、その時間で自分には何が出来るかを考えたほうが良いのではないでしょうか。

 

プロなろ:ソルティーロから卒業して海外に行ってる選手はいるのですか?

須藤:去年卒業した選手がホルンを受けに行ってたんですが、ダメでした。その後ドイツなどヨーロッパを回って決まらずだったのですが、実は今インドの2部リーグでトライを続けています。

契約すればサラリーも出て、身の回りの手配もしてくれるというので、凄く良いですよね。

そのクラブも日本人の獲得を検討するのは初めてということもあり、かなりトラブルもあるようですが、頑張って欲しいですね。

どんな形でも、海外でプロに行きたいという選手がひとり出て頑張ってるというのはとても嬉しいことで、彼もめげずによくやってる思います。

 

プロなろ:良いですよね。インドは今すごく盛り上がってるので、そこから上がっていってもらいたいですね。

須藤:はい。彼にもそう言ってます。最初はインドだけど、それを足がかかりにして国内で上のレベルへ上がって行けると思いますし、タイとかは凄く今難しくなってると聞きますけど、他にもマレーシアとかアフリカの方へ行ったりしてもいいですし…もちろんヨーロッパでプレーしたければ、そこで活躍して色んな人の繋がりを作って、ヨーロッパに行ってもいいですし、とにかく頑張ってほしいなと思いますよね。

 

プロなろ:最後に、海外へ行く選手に、須藤さんの経験から一言ありますか?

須藤:僕もブラジルで怖い思いなどはしましたが、まあ気をつけようがないですからね。移動は大変でしたけど、ツライこともなかったからなあ…

生活面だと、蚊がたくさんいたので大変でした。ジカ熱みたいな、蚊に刺されて病気にかかっちゃうこともあると思うので、だから蚊取り線香は持っていったほうが良いですよ。ヨーロッパ行くにも持っていったら良いんじゃないですかね?東南アジアなら特にですよね。

蚊取り線香はブラジルには売ってなかったので、日本から持っていって本当に役立ちました。日本の蚊取り線香は凄いので、もう本当に全部の蚊をやっつけますからね。

ホテルに泊まったときなどは、チームメイトから噂になっていたみたいです。「あいつは部屋でタバコを吸ってるらしいぞ」と(笑)

お前タバコ吸ってるだろって言われたから、「これだよ」って、目の前で蚊取り線香を炊いてやったんです。そしたら床に蚊がどんどんパタパタと落ちていって…蚊取り線香は本当にいいです。だから海外行くなら、缶に入った大きい蚊取り線香と、百草丸と、正露丸。これで全部大丈夫ですね(笑)

もし、ブラジルに行くなら都会じゃなくて、本当にザ・ブラジルって感じの田舎に行ってほしいですね。そこで色んなことを吸収してほしいです。

 

 

 

 

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