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指導者を志してオランダに渡航。3部でプレーを続けながらプロサッカー指導者への道を切り開いた林雅人さんインタビュー<後編>

2018/03/15

パン屋で働きながら、自身のキャリアをスタートさせた林さん。(前回の記事はこちら:指導者を志してオランダに渡航。3部でプレーを続けながらプロサッカー指導者への道を切り開いた林雅人さんインタビュー

前編の最後では「タイミング」も大事な要素だということをお伝えいただいたが、後編では浦和レッズなど国内のトップにも携わった林さんが、海外と国内の両方で経験して培ったサッカー観へ迫っていく。(記事:滝野泰広)

 

林雅人(はやし・まさと)1977年生まれ 東京都出身のプロサッカー指導者。日本体育大学卒業後に単身オランダへ渡り計8年間の留学を行い、研修を経てフィテッセでは5年の間、プロとして多くの選手を指導した。その後、日本でゼリコ・ペトロヴィッチ元監督の通訳として浦和レッズに在籍し、タイリーグや中国2部の浙江省杭州女子足球倶楽部では監督としてトップチームの指揮を執っている。

 

必要なのは“ドライブ”

 

プロなろ:タイミングは本当に大事ですよね。少し話はズレますが、「勤勉さ」というのはコーチとして選手にも求めるものでしょうか?また現地では勤勉さはどのように評価されるのでしょうか。

林:そうですね。真面目さだったり、「姿勢」という意味では求めると思いますね。
姿勢やモチベーションのことを私は「ドライブ」と言うんです。これは車の運転に使うドライブと同じことで、サッカーだと「前に向かっていく姿勢」のことですね。どれだけサッカーが好きなのかという部分。

上手いとか下手だとかは関係なく、グッと力入れて一生懸命やる、例えると「がむしゃらにやる」みたいなところかもしれませんが、そういったところは凄く大事で評価される部分です。
そういうがむしゃらさがない選手も、ポテンシャルだけで上のステージに上がっていくことはありますが、更に飛び抜ける選手は必ず「ドライブ」を持っています。だからすごく大切な要素だと思っていますね。
プロなろ:8年間オランダに滞在して、そこから日本に帰ってきていますが、何かきっかけはあったのですか?

林:学生ビザで滞在していたので、そもそもの上限が8年間でした。2年間は勉強期間、4年間は大学、浪人分で2年間プラスされて計8年間。それで滞在できる上限に達したので一度帰ることになりました。一区切りですね。
帰国前にUEFAのA級にあたるライセンスを現地で取得していたのですが、さらに上のステップへ行くにはもう少し経験が必要なので、一度他の国で経験を積んだ後、またオランダにプロライセンスを取りに戻って来ようと考えました。

 

プロなろ:その後日本では東京23FCでコーチをされたり、浦和レッズでは監督通訳としてお仕事されることになりますよね。
日本とオランダでプロとアマチュアのそれぞれを見てきたと思いますが、どんな違いがあると感じましたか?

林:日本にもオランダにも、やる気・モチベーションがとても高い選手もいれば、低い選手もいます。練習に対してストイックな選手もいるし、「試合に勝てばいいんでしょ」という選手もプロにもアマチュアにもいますね。
女子サッカーも見ましたし、色々経験してきましたが、そこに大きな差はそんなにないと思います。

 

プロなろ:オランダでは練習は週3回+試合くらいと聞きましたが、日本の若い選手は毎日練習をするのが当たり前の感覚で、海外に行くと「毎日練習がない」ということに不満を持つ選手が多いです。日本人は毎日動いて、試合でも力を出し切るということを勤勉さだと思っていますが、海外からの視点で林さんが日本人に求める勤勉さって何なんでしょう?

林:ひたすらやること、監督に言われたことを120%やること。こういった姿勢は外国人と比べて日本人はかなり長けていると思います。
時間を守るといった基本的なことから、自分を犠牲にして人のために力になることは本当に優れていますよね。
長谷部選手がドイツでずっと生き残っているのもそういう要素はあると思います。気が利くとか、どこが危ないのかを先に予測したりとか。
でも、長谷部選手が生き残ってるのが日本人だから、というのはまた少し違いますよね。ポジションによって求められる能力は全然違ってきますし、「勤勉さ」=「生き残れる」というものでもないので。

 

日本人に求めるものがあるとすれば「走れること」

 

プロなろ:林さんが監督を務めるチームに日本人選手が来た場合、求める能力、欲しいものは何でしょうか?

林:先ほどもお話しさせてもらいましたが、大事なのは「ドライブ」ですね。もし今それがなくても「ドライブ」を養いに海外へ行くこともとてもいいと思います。
ただこれは、日本人選手だけに求めるのではなく、自分が指導する全ての選手に求めるものでもあります。
それ以外にプレーの面でひとつ求めるとするならば「走れること」です。これは日本人が特に優れている部分だと思います。海外の選手は全然走りません。ただ、言い方を変えれば外国の選手は無駄な走りが少ないってことでもあるんですが(笑)
「走れる」というのは日本人の大きな特徴で、同時に自己犠牲ができるという現れでもあります。
そこは世界に出ても評価できることですし、逆にまずはそこがないと海外ではやっていけないですね。まず走ることで周りを助け、チームのためにプレーする。それを続ければチームメイト、監督からも認められると思いますよ。

 

 

プロなろ:「プロなろ」を見ている多くの選手が海外に行くことを目標にしています。これからはじめて海外に行こうと思っている選手に対して、何かアドバイスを頂けますか?

林:日本や海外というのは関係なく、サッカー選手は突き詰めれば「そのポジションで仕事ができるかorできないか」ということです。
チームによって求められるものは違いますが、まずは、「自分のプレースタイルを本当にわかっているか?」と問いかけたいですね。
チャレンジをしに行くのに、「ヨーロッパだったらどこでもいい」と言うのではなく、「自分のプレースタイルだったらここがいい」とこだわりを持って欲しいです。
超一流の選手でもスペイン、フランス、オランダ、イングランド等全ての国で成功する選手はほとんどいません。例えばイブラヒモビッチは超一流ですが、バルセロナではそこまで活躍できませんでした。
求められるポジションの能力は、その国のサッカーによって少しずつ違ってくるので、「自分のプレースタイルはこれだ」と高いレベルで理解していないと、自分のプレーをうまく出せない国に行ってしまい、自分で自分を苦しめてしまうことにも繋がります。
なので、自分を理解するということがアドバイスになりますね。

 

プロなろ:近年、海外へトライする選手が本当に増え、例えばドイツの5部、6部といったプロになりきれない選手も多い中で、海外の先輩として伝えたいことはありますか?

林:私は、たとえサッカーで成功しなかったとしても、実際に海外へ行き、その国の生活や文化の違いに触れることで、ライフスキルは絶対に向上すると思います。日本にいては得られない経験が多いと思います。
思い切ってやったことに対してなら、もし失敗しても「自分が選択して行動した。」という経験が得られるはずなので、6部であろうがその選手達の未来は明るいと思います。
もちろんサッカー選手としてみれば明るいとは言えないのかもしれません。ただ、上に行くチャンスは少なからずありますし、選手として以外のプラスアルファの部分で、たとえば日本では絶対に起こらないことへの適応力、ライフスキル、人生の幅みたいなものは広がってくると思います。
なので、サッカーが終わっても人生は続いていくということを考えれば、チャレンジしたことは必ず次に繋がると思います。人生はサッカーだけじゃないですからね。

 

あとがき:

これからチャレンジしていく選手達は、林さんを「プロの監督」と、かけ離れた存在として見てしまうかもしれません。
ですが、22歳でオランダへトライすることを決め、直感を信じて、現状に食らいつき、チャレンジして、本気でやりきった方が、「本気になればなんとかなる」と仰ってくれています。
たくさんの情報収集ももちろん大切ですが、頭で考えすぎず、自分のやりたいことに本気になり、本気の行動に移していくことがサッカーキャリアにおいても、人生においても大切だと思えるインタビューでした。林さん貴重なお時間ありがとうございました!

 

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