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不屈の闘志でチャレンジする鍼灸師兼プロサッカー選手、栗山鈴央選手のインタビュー

2019/06/25

一度はプロを諦めた。そこから再び這い上がった。

再びピッチで戦うことは生半可な気持ちでは出来ない。

そこにはどんな覚悟が、決意があったのだろうか。

タイリーグで戦う、栗山鈴央選手に話を聞くことができた。

これから海外を目指す選手へのメッセージも合わせて、ご覧いただきたい。

 

栗山鈴央(くりやま・れお)大阪市出身。1996年生まれ。
名門高校で燃え尽きたサッカーへの情熱だが、再びチャレンジする気持ちが湧き、プロなろFCへ入団。その後、大怪我を乗り越え、東南アジア・タイでプロ契約を勝ち取る。ストイックかつ元気印がウリのストライカー。

まず初めに、プロなろを知ったきっかけを教えてください。

 

高校を卒業した後、医療の専門学校に進学したんです。プロになることは一度諦めてしまっていて。

鍼灸師の資格を取ればこの先困らないかなと思って進学しました。就職活動の時期になって「資格っていつでも働けるのが強み」だと思ったので、体が動く若いうちにサッカーにチャレンジしたいなと思いました。

 

学校に通っている間、サッカーはしてましたか?

専門学校のサッカー部、大阪府一部リーグでプレーしてました。

プレーを続ける中で、海外へ挑戦したいなと思った決め手はなんですか?

 

とにかく面白いことにチャレンジをしたいっていうのがあって。

この先鍼灸師として働くときも、「海外でサッカーやってたんだよ」って話が患者さんに出来たらいいなと思ったのもありますね。

 

海外への挑戦を決意したときに、プロなろでの挑戦を選んだ理由を教えてください。

 

他の留学サポートも検索していたんですけど、たまたまツイッターで新しくプロなろというものが出来るという告知を見たんです。新しいところだったら海外に行きやすいんじゃないかと思いました。

あとは、テレビ番組に丸山さんが出演したのも見ていたので。

プロなろはトレーニングに力を入れているという点がすごく魅力的でした。他にはそういうところがなかったので・・・。スタッフ陣に元代表の方が居たり、選手にもヨーロッパを経験した方が居たりして、意識高くトレーニングできそうだなと思いました。

海外サッカーに関する情報をほとんど知らなかったので、情報収集や相談が出来そうだなと思ったのも大きいです。

 

なるほど。そしてプロなろへ合流したんですね。いろんな国の選択肢があったと思うんですけど、その中でタイを選んだ理由は?

 

特別タイを目指していたというわけではなく、アジアで挑戦したかったんです。ちょうどタイミングよく、タイでのトライアウトの話があったので挑戦することに決めました。

それと、その前からJリーグへタイの選手が来たり、高校の先輩である平野甲斐選手がブリーラム・ユナイテッドの一員としてACLで戦っていたりと、

タイのサッカーが盛り上がってることを知っていたのも決め手の一つです。

 

実際にタイでプレーして、日本と違う点はありましたか?

 

日本は組織力が長所だってよく言われるじゃないですか。やっぱりそこはタイはまだまだだなと思いました。

守備だったらマークの受け渡しが出来なかったり、攻撃だったらパスで崩せるのに全然動いてくれないとかはありますね。

そういったところで、日本の当たり前は通用しないんだなって思い知りました。

 

そこまで違うと慣れるまで大変ですね・・・

いまだに慣れないです(笑)結構苦しんでいますね。今所属してるチームにはもう一人日本人の選手がいるんですけど、ボールを受けるために動いてくれるのはその人だけですね。

僕のプレースタイルは、スピードを生かして裏を取ったり周りに使ってもらうタイプなんですけど、どれだけオフザボールで動いてもパスが出てこなかったりしますね。

その武器だけじゃ戦えないって分かったときに、守備を意識してプレーするようになりました。試合に使ってもらえるようになったのはそこからでしたね。

高校時代の監督が言っていた「守備は世界共通。」という言葉を強く実感しました。

 

今はプレーに関してチームメイトへ要求は?

してます。ただタイ人って何を言っても「OK!OK!」って流されちゃうんですよね。

昨日要求したことなのに今日も聞いてもらえない、とかもしょっちゅうです。タイ人はほんとに楽観的というかなんというか・・・。

初めてのアウェイメンバーに入った時に、「俺のユニフォームないんだけど」とチームのスタッフに毎日言ってたんですよ。

でも、ずっと「OK!OK」って流され続けて。前日もそんな感じで。当日になって「やっぱり無いよ」って言ったら急にスタッフが焦りだしましたね(笑)

結局ベンチ外の選手のユニフォームに背番号を無理やりつけて出場しました。

「やばいなー、、、」としか言えなかったですね。

 

なんてハプニング!そんなタイの国民性が逆にプラスに働いてると感じた面はありますか?

試合前日までスタメン組でトレーニングしてた選手がいきなり当日にベンチへ変更されたりってあるじゃないですか。僕とかヨーロッパ人はやっぱりふてくされちゃうんですよね。

でもタイ人はそういうのを全く表面に出さない。

あとは試合でのパフォーマンスが悪くても、とにかくポジティブに話しかけたりしてくれるので、いい空気を作ろうという方向にチームが向かっていきますね。

日常生活でも親日というか、日本人に理解があってめちゃくちゃ優しいですね。

ただゆっくり喋ってくれないです、ぶわーって喋っちゃうから全然わからない時もあります(笑)

 

なかなか手厳しいですね!そんな聞き取れない中だと、言語はやっぱり苦労したんですか?

もちろん勉強も頑張りましたけど、チームメイトの日本人がタイに来て二年目だったこともあり、力になってくれたのは大きいです。

日常生活ができるようになったのはここ最近ですね、期間だと半年ぐらいかかりました。

タイ語は聞き取りにくいんです。語尾がちょっとだけ違うとか。いまでも分からない時はありますね。

「近い」と「遠い」って真逆の言葉なのにすごく似てたりするんです、すっごいややこしい(笑)

それと、意外と英語は通じにくいですね、サッカー用語でも通じなかったり。

 

言葉で伝える手段が無い時はやっぱり身振り手部りで伝えてたんですか?

んー、、、やってたんですけど伝わらなかったです。だからとにかく勉強するしかなかったです。やっぱりピッチ内のコミュニケーションは大事なので。

日本でタイ語の予習はしてたんですけど、現地に飛び込んでみたほうが習得は早かったですね。現地でよく聴いた言葉や文章を本で復習するのが個人的にはいい勉強になりました。

ただやっぱり英語はどの国に行くにも覚えておいて損は無いと思いました。

覚えてればなんとかなったのに!っていう場面もあったりするので、、、

サッカーに関して、ここは日本と変わらないなって思ったところはありますか?

身体能力や個人技は変わらないですね。

ただ技術は日本人のほうがやっぱり高いので、勝負できる部分だと思います。

 

たくさん苦労をされたと思うんですけど、それでもチャレンジして良かった!と思えた瞬間を教えてください!

僕の所属するチームはタイの4部で田舎の方なんですけど、チームのファンが熱烈な応援をしてくれるんです。

ある試合で、プレーしてる時は気付かなかったんですけど、試合の映像を見返したら席に日本の国旗が貼ってあったんです。

「僕のことを応援してくれてるんだ!」と思えたし、その瞬間はとても嬉しかったですね。

外に視野を広げると、中学時代に戦った同世代の選手がどんどん世界へ出ていってるんです。井手口陽介(ブンデスリーガ2部)とか鎌田大地(ベルギーリーグ1部)とか。

彼らが活躍してると燃えてきますね。「負けてられない!もっとチャレンジするぞ!」って。

 

そんな彼らに追いつくためというのも含め、今後の目標はありますか?

今後は違う国に挑戦してみたいと思っています。

タイリーグで自分のプレースタイルと合う部分、合わない部分が分かったので、もっと自分が生きる、ステップアップ出来る国を探しているところです。

他の選手から世界レベルのプレーヤーとプレーした経験を聞いたときに、上手い人に囲まれるような環境でプレーしたいと強く思うようになりました。

23歳という年齢はもう若手ではないので、毎年ラストチャンスと思って必死にやってます

 

この記事を見る選手の中には、既に海外を視野に入れている選手も多いと思います。海外へ行く前にやっておくべきことはありますか?

まずプレーに関して言うと、、、

海外に行くってことは、そのチームでは外国人枠なんです。なので、ずば抜けたストロングポイントを持つことだと思います。

僕の場合は瞬発力や運動量なので、そこは自信をもってやれてるところです。そういったチーム内での立ち位置も含め、とにかく練習で結果を残すことが大事です。

外国人助っ人という立場になるからこそ、練習から格の違いを見せつけないといけないと思います。段の練習からゴール数を意識したり、自分をシビアに見ることが習慣にできるといいのかな。

頑張ることはあくまで結果を出すための手段で、頑張ったから報われるわけでもないですし、それがプロの厳しさで。結果を出すために取り組めることはトレーニング以外にもたくさんあると思うんです。

栄養学とかセルフケアとか、今はネットでも勉強できますし、やる気の問題だと思います。

努力じゃなくて結果で評価される、という考え方は大切だと痛感しました。

 

サッカー以外の準備もあればぜひ教えてください。

 

タイでは、日本だと考えられない理不尽があったりします。

チームの監督は入団OKでもオーナーがNGって急に言ったり、逆に監督が急に違う選手獲るから要らなくなったって言われたり・・・。それで合計2チーム駄目になっちゃったんです。

なので、現地の選手に言われた「契約書が出るまでは気を抜くな」という言葉は肝に銘じてます。

あとは事前に、契約する国の情報を収集することはすごく大事だと思います。

特にビザとか、手続きの関係は大切です。タイ3部でプレーしてる知り合いが、せっかくチームで活躍してもビザの関係で帰国しなきゃいけなかったりしたので。

他にもその国のサッカーの特徴、外国人枠の数、治安や私生活など、調べることはたくさんありますし、自分でやらなきゃいけないことも山ほどある。

僕はこのタイリーグが初めての海外なので、すごく苦労したんです。だからこそプロなろの後輩には、

いろんな人に相談して、いい準備をしたほうがいい」と伝えています。

力になってくれる人はたくさんいますからね。

最後に、海外を目指す皆さんにメッセージをお願いします!

海外への挑戦は今しかできないことなので、ぜひチャレンジしてください。

チャレンジする前にできる準備もたくさんあるので、

しっかりと準備をしたうえで飛び込んで、色んな事を学んでほしいと思います。

実際にチャレンジしてみないと分からないこともたくさんあるので。

僕はチャレンジして本当に良かったと思ってるし、だからこそ皆さんにもぜひ頑張ってほしいです!!

栗山選手、貴重なお話をありがとうございました。

これからのご活躍、心よりお祈り申し上げます。

 

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(記事・山田有宇太)
1994年生まれ。千葉県立八千代高校、JAPANサッカーカレッジを卒業後、東北リーグ一部のブランデュー弘前で3年間プレーを続け引退。引退後は「大人になってから学ぶサッカーの本質」等へ寄稿するフリーライターとして活動中。参考リンク:『大人になってから学ぶサッカーの本質



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